日本における病院評価。

日本で病院の評価というと、色々なランキングや本などがありますが、第三者機関による評価基準としては、日本医療機能評価機構による審査があります。現在、日本にある約9000病院のうち、約2500病院がその認定を取得しています。

この審査はもともとJCIを本歌取りしたものとされますが、日本の文化や現状に合うように多少内容を変えた独自の認定という位置づけです。
両者を比べると分かりますが、例えばインフォームドコンセントに関して、JCIは全ての説明に紙ベースでの患者同意を求めるのに対して、日本版は、入院や手術以外の検査に関する情報提供に対しては患者のサインなどは要求していません。

ただ、どちらも中立的な立場で「病院の質」を評価するという意味では、同じミッションを持った組織・審査だと言えるでしょう。

アジアにおけるJCI。

アジアでは、タイ・バムルンラード病院が初めてJCIの認定を受けました。(2002)この病院は、年間40万人、200カ国から外国人患者様が来る高級私立病院として有名です。
他にも、中国、韓国、台湾、シンガポール、インド、ドバイなどの病院でも近年JCI取得が進んでいます。

日本ではまだ認定病院はゼロです。

<JCI>ってなに?

そもそも、JCIとはなんでしょうか。

JCI,Joint Commision Internationalというのは、病院認定専門の国際非営利機関です。

The Joint Commission(1951)というアメリカの医療機能評価機構の一部門として、審査をパスした世界60カ国の病院にJCI認証を発行しています。母体は、JCAHOというアメリカの医療機能評価機構で、こちらはアメリカ全土の80%以上の病院に認定を与えています。

つまり、<JCI>というのはもともと組織の名前です。
その病院審査を受けることを、『JCIを受ける( to undergo JCI)』と言います。